【Tokyo Bay Tattoo Festival 2025】日本最大のタトゥーイベントへ潜入取材

今回は2025年11月1日~3日間、木更津のホテルを貸し切り、熱狂の中で3日間開催されたタトゥーイベントへ取材に行って参りました。 参加アーティスト、ゲスト、主催者の方々にもインタビューに応じていただきました。

フェス参加者・彫り師 KASTUOさん

フェスの雰囲気はどんな感じですか?

見に来るのが2回目なんですけど、去年も来てて、日本の素晴らしいアーティストが一同に介して、この雰囲気がすごいなと思ってます。
みんなこうアンダーグランドってかあんまり地下で活動してるわけじゃないけど表に出てこない人たちがこうやってこう表に出てきてるっていう、このエネルギーがすごくひしひしと伝わってきます。すごい刺激を受けてます。素晴らしいです。

フェス参加者・彫り師 MANGESHさん

このフェスは初めてですか?

去年友達と一緒に来ましたが、すごく混んでいたので3日目だけ行きました。今回はたくさんのアーティストを見たくて、3日間分を事前に予約しました。

日本ではタトゥーがもっとリスペクトされています。インドでは伝統的なタトゥーを手がける一部のアーティストしかタトゥーをリスペクトしていません。僕はそのアーティストたちを尊敬しています。
でも今はほとんどのアーティストがただトレンドに乗っているだけで、タトゥースクールに通っても、6ヶ月間しか学ばず、マシンもオンラインで購入するだけで、、、

日本ではちゃんと弟子入りをして学ぶので全く違います。師匠のことをすごく尊敬しているし、アーティストであることは本当に責任のあることだと捉えています。

彼のタトゥーはどうやってコンセプトを作ったのですか?

まず何より自由にデザインさせてくれたことに感謝しています。Anthonyさん(お客さん)がキツネをテーマに、女性がキツネに変身するコンセプトにしたいって言ってたんです。デザインを考えるのに2〜3週間くらいかけて、その後いくつかのラフ絵を描いて、それで今背中に入っているデザインを選んでもらいました。

お気に入りのタトゥーを見せてください

このタトゥーはスペインのロバート・ヘルナンデスさんに彫ってもらいました。
この鬼、実は妻なんです。あと桜の季節に入れたので桜も描かれています。
妻とはいつも喧嘩をして怒っているので。タトゥーを入れたあと、妻に見せて「これは君だよ」って言いました(笑)

ボディースーツ優勝者 バイオメカ竜弥さん

タトゥーを入れたきっかけは?

きっかけはやっぱ「エイリアン」だったんで、バイオメカっていうジャンルが好きで、自分の今の彫り師さんに出会って、結構お任せする感じで全身バイオメカにしたっていう感じで11年かかりましたね。11年やってます。

バイオメカとはなんですか?

バイオメカの根源が映画「エイリアン」H.R.ギーガーって人が最初書いたエイリアンが元になってるんですよ。そこから派生してできたジャンルがバイオメカなんですよね。
映画のエイリアンが結構昔から好きで、最初の刺青もエイリアンを彫って、 こっちの腕もエイリアン尽くしで両腕から始まったんです。

タトゥーが入っていることで仕事に影響していますか?

会社とかは、溶接関係の仕事やってて隠れるんですよ。隠せるので「いっちゃえ!」と思ってこんななっちゃいましたね(笑)

一番痛かった部位はどこですか?

自分は足の甲ですかね。足の甲が一番痛くて泣きながらやってました。

タトゥージャーナリスト・グローバルマネージャー TRAVELIN’MICKさん

日本のタトゥー文化についてどう思いますか?

日本ではタトゥーは暴力団のイメージが根強いです。ただそれももう何十年も前の話です。
それでもタトゥーを入れている日本人の年配の人や若い人と話すと、いまだに色々な意見を聞きます。
モダンな小さめのタトゥーでも、まだ後ろめたさがあったりして。
こうしたイメージが社会から完全になくなるにはあと1世代か2世代くらいはかかるんじゃないかなと思います。
一方で、そういうところがタトゥーの神秘性にも繋がっていると思うんですよね。
長くこの業界にいる人たちはの中には、このアンダーグラウンド的な偏見を誇りに思っている人もいます。

SNSはタトゥーにどんな影響を与えていますか?

タトゥーは、今はもう世界的なカルチャーとして確立していて、SNSとの相性がすごくいいんです。世界中の人が触れることでタトゥーの魅力や存在が1つの文化にとどまらず、よりグローバルに広がっていくんじゃないかなと思います。

古い世代と新しい世代はどう共存していますか?

日本は島国なので、どうしても文化が閉鎖的になりやすいですよね。それに日本には独自のタトゥーの歴史があって縄文時代から江戸時代の彫り物までずっと続いてきて、それがさらに90年代に入ると、今のような西洋寄りのモダンなタトゥー文化が広がって、合法化された今では本当にいろんなスタイルが入り混じっています。
94歳の彫り師である彫秀(ほりひで)先生のような大御所がいる一方で、その存在を知らない若い人がいるのも多様性の表れですよね。

彫り師 YABESIANさん

どのジャンルのタトゥーをやっていますか?

ジャンルというよりかは、人が「こういうの彫ってほしい」って思ったものをそれを裏切って「こういう感じ出してみた」みたいな、遊び感覚に近い感じなんですけど。
この世界に存在しないものを、なんとかこう、うねり出してみたりとか、それを黒単体だけでやってみたりだとか。
今日彫るものと、明日彫るものと、明後日彫るものとかも同じデザインだけども中の影入れとかは変わっていくので、スタイルっていうものはあまりよく分からないです

一番大変だった施術はなんですか?

毎回カウンセリングとかやるんですけど一応、お客さんに座ってもらって「どんなのがいいですか」って言ったら「あ、僕これです、◯◯歳です、、、あとはお任せします」というのがほぼ99%なので、それを言われた瞬間が一番困るというか。
ハプニングみたいなことは、そんななかったかもしれないですね。問題とかも。

これからタトゥーを入れる人へ一言お願いします。

まずタトゥー入っている人が優しいか、優しくなっていうのはもうそんなの通り過ぎた話だと思ってるんで俺は。みんな優しくて当たり前だと思うんで。あと「全身入れたから」っていって生活が生きづらくなるとかそういうのはマジでないので、俺は自分の人生が一番楽しいんで今、彫り師だからって訳でもなく普通に今まで人生の中でもやり遂げてよかったなって思うんで。
入れたいと思うなら1歩踏み出してそこから100歩進めばいいと思います。

彫り師 PAVELさん

海外と比べて日本のイベントで彫るのはどうですか?

人が多いこと以外は特に問題ないです。みなさんとてもマナーがいいですよね。
いつもヨーロッパだとみなさんすぐに後ろから覗いてきたり、ビールを渡してきたり、叫んだりしてくるんですよ。だから日本の方が落ち着いていて正直すごく仕事がしやすいです。

このイベントのハイライトはなんですか?

昨日のお客さんは、福島県から来たタトゥーアーティストだったのですが、日本でのイベントということで龍を彫りました。ひとつ夢が叶いましたね。

アーティストとして、気をつけていることは何ですか?

自分で1からデザインを描けるのであればどんなタトゥーでも彫ります。コピーは避けてカスタマイズすることを心がけています。

ブルガリアのタトゥーカルチャーは日本と比べてどうですか?

ブルガリアのタトゥーカルチャーは日本と比べると、言い方によっては悪く聞こえるかもしれませんが、正直マイナーですよ(笑)

DOTTの視聴者にメッセージをお願いします。

日本のタトゥーカルチャーは何百年続いていて、世界中で有名ですよ。僕らのほとんどが日本のタトゥーや文化から影響を受けています。なので、「ありがとう」と言いたいです。

司会者 SAKURA SANAさん

本イベントでの役割を教えてください。

今回はTokyobay Tattoo FestivalにおいてMCというのがメインのお仕事でした。
舞台の上でコンテストの進行などもしました。

5年後・10年後のタトゥーの未来は?

今後の5年・10年ですか。面白いですね。過去の5年・10年と比べると合法化、法律化というものだったりとか、その辺は進みが遅いかなとは思うんですけれども、インバウンドの影響で本当に多くの外国の方が来てらしてタトゥーをいっぱい見せてくださっているので、そういう部分ではタトゥーがどんどん馴染みが出てきたり、あとタトゥーの道具の購入も簡単になって、難しさがなくなってきているので、そういう意味でもこの業界が大きくなってくるんじゃないかなという、期待感も込めてそう思ってます。

DOTTの視聴者にメッセージをお願いします。

難しい。体に1つ入れたら最後取るべきものではない、あなただけの芸術なので、よく考えて最高の芸術を体に入れて、楽しんで下さい。

主催者・彫り師 HORISHIGEさん

本イベント開催の背景を教えて下さい。

ずっと僕35年タトゥーアーティストやってて、1992年ぐらいからサンフランシスコのタトゥーコンベンションとかに顔を出し始めて、それで「すごいな」って思って感動をもらったし「いつかはやりたいな」「日本でできたらいいな」ってずっと場所を探していて、タトゥーのことだったんで結構断られることが多くて。
たまたまこちらの東京ベイプラザホテルさんで、僕の家から本当に5分くらいなんですけど、ここが了承してくださったんで「じゃあ是非」ということで始めて、みなさんで楽しくやれればいいなと思いながらやってます。

タトゥーの未来についてどのように考えていますか?

難しい話ですね、、難しい話なんですけど、まあものすごい昔からの伝統というか慣習というかを引き継ぐ人もいるだろうし、新しい色々なものを吸収して発信していく人もいるだろうし、そういうのは二分化されていくとかっていうのもあるのかなと思いますけど、そういう人たちも別に一緒になれる場を作りたいなというのは、こういうタトゥーコンベンションとかなんで、そうなっていく、もっと認知されていけばいいなと思いますね。

【DOTT 動画】

↓DOTT掲載の動画でもご覧いただけます。

-Tokyobay Tattoo Festival-


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