【餃トミー】DJから会員制店飲食店オーナーへ~Tommy×yebisink.私のタトゥー物語~

今回会員制の餃子冫(ぎょうざ にすい)というお店を運営しているTommyさんに伺った、「タトゥー物語」についてのお話を綴っていきます。

ファーストタトゥーについて

刺青は若い時に”yebis ink.”という彫師との出会いがきっかけで色々と興味を持ち出したのがきっかけです。
ファーストタトゥーは左肩に音符をお願いしたんですけど、yebis ink.は和彫りをメインにやっているアーティストなので和の音符を彫ってもらいました。
元々DJをやっていたり、ヒップホップが好きだったりして業界にも携わっていたのでファーストタトゥーは音楽に関係するものになりました。

yebis ink.との出会いについて

若い時に兵庫県西宮市に住んでいた時があって住んでいるマンションが一緒だったんですよ。
マンションの入り口で鉄パイプ持ちながら歩いる奴がいて、それがyebis ink.で、それで仲良くなりましたね(笑)
それからお互いの部屋で遊ぶようになって刺青をやろうとしているアイツをみて、一緒に刺青をやれるようになったらやっていこうよみたいな流れでスタートしましたね。

刺青前と刺青後の自分

何が変わったかっていうとシンプルに職質が増えましたね。あとは自分がどちらかというとアートという感覚よりも意味を持たせたい。

例えば、右腕に盃と菊の花が入っていて、右腕は利き腕で、右手でお料理とかお酒を提供する水商売というのを含めて盃と菊の花で華やかにという縁起も込めてyebis ink.と話し合って、刺青を彫っていこうということになったりしています。

例えば左腕でだったら、母親が”美鶴”という名前なんですけど、お世話になった意味も込めたりとか縁起も良いなという意味で鶴を入れています。
逆に両足には虎と龍なんですけど、地に足を付けるという意味もあって、結構足が太めに彫られていたりとかします。
あとはお腹とか達磨を彫っているんですけど、石の上に3年というわけじゃないんですけど腹据わるという意味で達磨をお腹に彫っています。ただ、達磨は雲の上に乗っちゃってるんですけどね(笑)

一個一個に意味を持たせたいという感じで刺青は彫ってもらってますね。

思い出のある刺青

全部色々思い出はあるんですけどね、達磨なんですけど縁起で目玉を片方は書いてて片方は書かないみたいな感じで、ある程度目標を達成した時にもう一個色を詰めるみたいな、そういう達磨のカルチャーがあって未だにそれは入っていないですね。
男なら一生入れる事はないのかなって言われたりはしたんですけど、入れないのが格好いいみたいな話をしながらずっと彫り続けていたのを覚えていますね。

(質問者)和柄が多いのは“和”の雰囲気が好きだからですか?

若い時にyebis ink.の家でよく遊んでいたんですよね。
yebis ink.の家に画集というか浮世絵とか昔の人の肉筆の画集がむちゃくちゃ家にあったんですよね。それをずっと自然に一緒に見ていたって感じがありますね。あまり意識せずに自然にアイツらといるから和が好きになったという感じですかね。

弟の一蔵って奴がいるんですけどそいつもかなりマニアなんですよね。日本画とかの相当ローカルマニアでアイツとの出会いも相当影響を受けましたね。自然にそういう話ばっかりしているんで全然分かんないですけど最初は、でも、段々分かるようになってきて段々浮世絵が好きになっていって日本のカルチャーとか色々見るようになって、もっと和彫りが好きになっていったって感じですかね。

世の中の刺青事情について

元々どうしても戦後からヤクザ屋さんが彫るものというイメージがあるからダーティーなものというイメージだと思うんですよね。それをオフィシャル化しようかなという若い子達のそういう裁判であったり色々な動きがあるなと思うんですけど、正直どっちでもいいっすね自分は。
悪い奴は悪いし良い奴は良いし、ただ…お風呂好きなんですよね。入れないのはちょっと嫌っすね(笑)
日本のお風呂に刺青の人が入れるようにはなってほしいなって欲しいし、そこに関しても差別だなって思っています(笑)

(質問者)スーパー銭湯に入りたいって事ですか?

そういうことですね。だから街の銭湯しか行けないんですよね。大衆銭湯とスーパー銭湯ってまた違ってて値段も違うんですけどね。街の銭湯とかに行くと和柄の渋いおっちゃんとかもいて街の特色がすごく出るんですよね。それもすごい面白いです。
yebis ink.と一緒にお風呂入っていると立派な和彫りが入ってる人に話かけたりするんですよね。そんな話しかけられることも普段ないみたいで、おっちゃん達もちょっときょどってて面白いですね(笑)

最後に一言

餃子冫という会員制の餃子屋をやらせてもらっているんですけど、壁紙も一枚一枚手千切りの手張りの和紙を貼っています。店内も明治や江戸の浮世絵お皿もそういったもので結構統一して和空間というものをすごく意識してやっています。

カウンターも実は和紙で、江戸時代の着物の型紙の和紙だったりしますそういう日本のカルチャーみたいなのを一緒に楽しんでもらえるような飲食店になっていて、自分の刺青も含めてそうなんですけど本当に和がシンプルに好きなんですよね。
そういう意味では餃子冫は和が好きな人・刺青が好きな人もそうですし他のカルチャーが好きな人も是非見てほしいなと思っています。

刺青に関して若い子に言うと、結構球数勝負でボコボコいくのも悪くないなと思うんですけど、一個一個に意味とか、戒めとかがあると気合も入って、僕は悪くないなと思いながら彫った部分があるので何かそういう部分とかも共有できる子とかと話が出来たら嬉しいなと思っています。

【DOTT 動画】

↓DOTT掲載の動画でもご覧いただけます。

-餃子冫(NISUI)-

-yebisink-


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