タトゥーがストレスを軽減させる?

タトゥーを入れると、実はストレスが軽減されるということを知っていましたか?タトゥーはストレスや痛みを伴うものと思われがちですが、科学的には、自分の体に正反対の効果をもたらす可能性があることを示唆しています。もしもあなたが施術中の痛みを少し我慢することが出来るのであれば、タトゥーを入れるということは、ストレスレベルを下げ、幸福感を増すという、長期的に見れば素晴らしいものかもしれません。その理由をご紹介します。

人々は何世紀もの間、ストレスを解消する様々な方法を模索し、その結果、鍼治療、エクササイズ、メンタルヘルス管理など、多くの治療法が生まれました。タトゥーは何年も前から自己表現の方法として有名ですが、微生物やストレスに対して体を健康に、安全に保つこと、そして緊張を和らげることに役立ちます。

それぞれのアプローチを見てみましょう。

セラピー効果

人類の化石(ミイラ)には、東洋医学で用いられる鍼灸のツボに相当する部分に,、タトゥーが彫られたという証拠が残っています。鍼治療は、関節炎をはじめとするいくつかの病気を治すのに役立つため、現在でも世界中で人気があります。実は、針治療のルーツはタトゥーにあるのです。現代でも、病気を治すために薬用刺青を用いる文化があり、世界最古のミイラである5,000年前の人物アイスマンも、鍼の経絡に沿って刺青を入れていました。けがをした箇所や関節炎を起こした場所にタトゥーを施すことで、痛みや体の緊張を緩和させていました。

免疫力アップ

「American Journal of Human Biology」(人間生物学ジャーナル)に掲載された研究によると、人がタトゥーを入れるとき、体の免疫システムは、体内に注入された異物と戦うために抗体を送り出し、その結果、その部分が少し腫れ、かさぶたが形成されると言われています。連続してタトゥーを入れると、異物に対抗するための抗体ができて、結果的に免疫力が向上するようです。

コルチゾールレベルの低下

前述と同じ研究で、タトゥーの施術中は、ストレス緩和ホルモンや免疫反応抑制物質であるコルチゾールの分泌量が減少することが明らかにされています。コルチゾールは、針が皮膚に刺さり、その部分に痛みが生じるときに分泌されますが、その後タトゥーを入れると分泌量が減るため、実際に緊張する状況での分泌が抑えられます。

このホルモンは、頭痛、高血圧、体重増加など、通常ストレスに関連する多くの症状を引き起こすため、この研究結果はとても有益なものでしょう。

体の欠点を隠す

多くの人は、自分の傷跡やあざ、ストレッチラインを見せることを恥ずかしがったり、ストレスを感じたりしています。タトゥーは時に、それらを隠すための選択肢として選ばれます。これは一般的に、癌患者や自傷行為をしている人に見られるもので、過去を受け入れ、前に進む準備ができていることを示すものです。心身共に前向きになれるきっかけとして、タトゥーを入れることは心理的に良い影響を与えるようです。

高揚感

タトゥーを入れるプロセスは多くの人にとって苦痛ですが、人間はエンドルフィンやアドレナリンを放出することで苦痛に対抗し、自然な「ハイ」状態を作り出し、多幸感を感じることができるのです。このため、1つのタトゥーを入れて終わりとなる人が少なく、1つ2つとやめられなくなる人が多いのです。

自信の促進

タトゥーは自己表現の究極の形です。タトゥーは、その人の個性や好きなものを、開かれた本のような形で表現してくれます。不幸な時代を経験した人にとって、タトゥーはその人が経験したこと、そしてその状況にどう立ち向かったかを象徴するものになりえます。ある研究によると、タトゥーを入れた後、自己肯定感が長期的にわたって向上している人が大多数いるそうです。

まとめ

タトゥーを入れることは、実際にあなたのストレスレベルを下げることができ、長期的に見ると、心身ともに良い影響を与えるかもしれないものです。もちろんタトゥーを入れることに対して、まだまだ偏見がある事にも変わりはありません。ですが、タトゥーに救われている、自信を持てるようになった人が多いこともまた、事実です。今回紹介したようなメリットがあることも、是非覚えていてください。

参照

このページはこちらを和訳したものです